ミヌース

原作:アニー・M・G・シュミット「ネコのミヌース」翻訳:西村 由美 徳間書店
脚本:佐藤万里 / 演出・振付:三浦克也 / 音楽:大澤紀彰

「彼女の名前はミヌース、なんと以前はネコだったんです…」

新聞記者のティベはネコが大好きでした。記事にするのもネコのことばかり。
とうとう編集長に言われます。
「君の記事はいつもネコのことばかりだ。ニュースを書きたまえ!人間のことを書かないとクビだ!」と。
仕方なくティベはニュースを探しますが、恥ずかしがり屋の彼はいろんな人のところに行って
取材する勇気がありません。ほんの少しの勇気を出す事が、ティベには出来ないのです。

そんな時、犬に追いかけられている女の人に出会いました。木に登って、犬を警戒し…
そう、まるでネコのように現れたのです!
彼女の名前はミヌース。

なんと以前はネコだったと言うのですがティベには信じられません。
でも確かにミヌースのしぐさはネコそっくりでしたし、
何よりもネコと会話ができたのです…。

そしてミヌースは、ティベのために、町中のネコたちから最新ニュースを聞いてきてくれるようになりました。
スミット先生のお祝いの話、床屋と本屋の合併計画の話・・・。
人間の気づかないところでこっそり聞き耳を立てているネコたちが、
まだ誰も知らない最新ニュースをたくさん聞いてきくれるのです。
この『ネコのニュースサービス』のおかげで、ティベは記事をたくさん書くことができました。

そんなある日、町の実力者で<動物愛好家協会>の会長でもあるエレメートさんが、
ネコを虐待しているという情報が入ってきました。それが本当なら大事件です。
でも誰も信じてくれません。町の人たちは、「エレメートさんを悪く言うなんて信じられない」とティベを責めます。
ミヌースは言います。「記事にするべきだ」と。でもティベには書く勇気がありません。

何も証拠がなかったからです。小さな勇気を持って!と気弱なティベをはげますビビ。
はたしてこの情報は本当なのでしょうか?またティベは一人で記事を書けるようになるのでしょうか?
そしてミヌースは・・・・・・。